12月 13, 2012 at 8:42 PM • Posted in 未分類コメントは受け付けていません。

仕事の帰宅中、友だちからご機嫌な電話が来て「ちょっと遊ぼうよ」と誘われました。まったくこっちは休日も仕事でお疲れだというのに、人の気も考えないやつです。

それも「バイクで出ておいでよ」と言うんです。仕事で疲れてるのに、もう冬も近いこの時期の寒い夜になんでバイクなのか。こんな時期のライディングを一番嫌うのは、彼自身のはずなのに。

結局、彼の不明瞭なご機嫌と誘いが気になって私は帰宅したら、冬のライディングの格好に着替え、かみさんの「いまからバイク?」という呆れた表情を尻目に家を出発しました。

待ち合わせ場所はいつもの道の駅でした。駐輪場には古いハーレーが1台とまっていましたが、彼のバイクじゃありません。

私はハーレーと少し間を開けてバイクを駐輪場にとめ、自動販売機でコーンポタージュを購入しました。ホットコーヒーが飲みたいところですが、バイクに乗ってる時はトイレが近くなるからさけているのです。

バイクのシートに腰掛けて缶の蓋をあけ、飲み始めたら「おそかったな」と、後ろから彼が声をかけてきました。

「なんだ、もう来てたのか」

私は驚いてコーンがのどに詰まってむせそうになったのを我慢しつつ、振り返って言葉をかけました。

「ああ、もう15分前には来てたよ」

「なんだよ。隠れてたのか? まったく」

「トイレに行ってたんだよ」

彼はニヤニヤしっぱなしでした。ちょっとその表情が腹立たしかったです。

「で、お前のオンボロのヤマハ、どこにとめたんだよ。まさかクルマで来たとかじゃないよなぁ。そしたら俺、怒っちゃうよ」

笑わし半分、本気半分でそう訪ねました。

すると彼はニヤニヤをさらにまして答えました。

「バイクで来たよ。でもヤマハじゃないけどね」

そう言って彼が指差した先にあったのは、来たときに目に入った古いハーレーでした。

「え! うそ! 乗り換えたの!」

彼は「うん」とだけいいましたが、その顔の表情には「買ってやったよ」という勝ち誇った感が存分に醸しだされていました。

私は自分のバイクのシートから飛び降りて、先ほどまでさほど興味の対象じゃなかったハーレーを嘗め回すように見はじめました。

「うわー、ショベルかよ、思い切ったなぁ。フレームリジットじゃないか! 知らないぞ、トラブルおきても」

「まぁ、なんとかなるよ。それなりに知識も工具もあるからさ」

「そりゃ、そうだろうけど」

彼がハーレーを買ったのは、その日の昼間だったそうでした。私は仕事だったのでまだ秘密にしておこうとしたようなんですが、我慢できなくて自慢したくて仕事終わりの私を呼び出したってわけです。

「やられた!」って感じですね(笑)。

まさか先を越されるとはなぁ(笑)。

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